「ケバブうまっ 」Kebabs are best cooked over charcoal

炭火でじっくり焼かれたケバブの香ばしさは、まさに食欲をそそる一品。

長年憧れていたトルコ・イスタンブールへ、ようやく訪れることができました。関空からはトルコ航空の直行便もありますが、ドバイ経由を一度試してみたかったこと、そして2万円ほど節約できることから、今回はエミレーツ航空を利用。トルコと言えばカッパドキアとセットで巡る方も多いですが、1週間なので、今回は滞在をイスタンブールのみに絞り、トルコ料理を存分に味わう計画を立てました。もちろん、食べきれなかった料理もたくさんありますが、それでもかなり多くの味を堪能できたと思います。

エミレーツ航空の機内食は、関空からドバイまでは可もなく不可もなくといった印象でしたが、ドバイからイスタンブール、さらには帰国便のイスタンブール発の機内食は、どれも旅の疲れをそっと癒してくれる味わいでした。食事の持つ力を改めて感じる瞬間です。

さて、旧市街に予約したホテルに到着し、荷を解いてひと息つくと、もう夕方。少し近所を散策していると、ふと漂ってくる香ばしい香り——見ると、ある一角だけ賑わいを見せているお店が。こういう店は間違いない、そう確信し、迷わず足を踏み入れました。4人がけのテーブルに案内されましたが、1人でも快く使わせてくれたのが嬉しいポイント。

まずは定番のケバブを注文すると、トマトと紫玉ねぎを刻んだフレッシュなサラダが前菜として登場。実は、このパターンは訪れた他の店でも共通していて、インドでも副菜としてよくあります。ただ、生の玉ねぎのツンとした辛みはちょっと苦手…。とはいえ、この後やってきた主役のケバブは——羊肉の旨みは、まさに「食べる滋養」。旅の初日にふさわしい一皿でした。

Kebab

炭火の香りがしっかり染み込んだ羊肉のケバブを、薄いトルティーヤ生地に挟み、串から抜いて食べる——これがまた絶妙な食べ方。手も汚れず、バランスの取れた味わいを楽しめます。こうして書いている今も、あの香ばしさとジューシーな肉の旨みが鮮明に蘇ってきます。

これまで私が知っていたケバブといえば、大きな円筒状に何層にも重ねられた肉をナイフで削ぎ落とし、パンに挟んで提供されるもの。そのスタイルは美味しいものの、少しオイリーな印象がありました。しかし、今回食べたケバブはまったく脂っこさを感じず、軽やかで食べやすい仕上がり。後からGoogleマップで確認してみたら、実はこの店、有名なチェーン店で、以前自分で「行きたいリスト」に登録していた場所でした。どうりで美味しいわけです。

こちらの店です▶️map開く。

他にも評判のいいケバブ料理の店は、沢山あります。ガイドブックやネットの評判、とはいえステマもあるので、現地での勘を頼りにトライしてみてください。

さて食後には、温かいチャイと、トルコの代表的なスイーツ「バクラヴァ」を注文。初めて食べるスイーツだったので、その濃厚な甘さも新鮮に感じました。ただ、旅の途中で何度か振る舞われることがあり、次第にその糖分の高さに驚かされるように…。インドのお菓子と匹敵する甘さですね。

お土産の定番といえば、やはり「バクラヴァ」ですが、私は購入せず、代わりに「ロクム」を選びました。バクラヴァと同じく甘さは強いものの、油っぽさがないので食べやすいのがポイント。食感や風味は、日本の「ニガー(柿寿楽)」や「胡桃ゆべし」に似た、もっちりとしたもの。コーンスターチに砂糖とドライフルーツやナッツがねり混まれています。美しい巻き寿司状お菓子のようなものをスライスしていろんな種類を入れてもらいます。旅の余韻を持ち帰るのにぴったりのお菓子でした。

薬膳的ポイント

  • 羊肉 → 体を温め、エネルギーを補う
  • 炭火焼きの香ばしさ → 食欲増進、消化を助ける
  • 紫玉ねぎ → 抗酸化作用があり、血流を促
  • トルティーヤ生地 → 消化に優しく、胃を守る
  • ロクム(ターキッシュディライト) → ナッツ入りのものは気を補い、穏やかな甘みが心を和らげる

この写真はドルマというお菓子です。バクラヴァに似ています。バクラヴァはパイ生地にピスタチオ等を入れてハチミツで味付けしたもので、ドルマは、小麦粉とトーモロコシの生地でピスタチオ等のナッツを包んだものです。

購入したロクムです。

ロクム

イスタンブール、4つの顔を持つ街

イスタンブールは、ボスポラス海峡を挟んで三つのエリアに分かれています。

1️⃣ 新市街(タクシム広場周辺)

広々とした大通りが多く、高級ブランド店やモダンなショッピングスポットが並ぶエリア。都市的な雰囲気があり、トレンドを楽しむには最適です。

2️⃣ 旧市街(アヤソフィア周辺)

歴史的なモスクや宮殿、バザールが集まり、まさにイスタンブールの伝統と文化を感じられるエリア。観光客で賑わい、見どころも多いのが特徴です。

3️⃣ アジア側

観光地特有の呼び込みが少なく、地元の人々が利用する店や、掘り出し物が見つかりそうなショップが点在するエリア。よりローカルな雰囲気を味わえます。

今回の旅では、観光に便利な旧市街のホテルを拠点にしたため、移動の時間を大幅に短縮でき、とても快適でした。ただ、もし次回訪れる機会があれば、アジア側でキッチン付きの宿を借り、ローカル市場で食材を買いながら滞在するのも面白そうです。街の雰囲気だけでなく、食文化もより深く楽しめそうです。

ホテルから眺める、イスタンブールの夜明け

今回宿泊したホテルのロケーションは素晴らしく、6階のレストランからはアヤソフィアの壮麗な姿と、ボスポラス海峡の雄大な景色を一望できました。

朝7時、日本なら冬でもすでに明るい時間ですが、同じような気候のイスタンブールでは、まだ深い闇の中。そこから、ゆっくりと1時間かけて夜が明けていきます。その間、ボスポラス海峡を行き交う船の灯りが幻想的に揺らめき、アヤソフィアのライトアップとともに、まるで夢のような美しい光景を生み出していました。

ボスポラス海峡

朝7時半頃のカモメかウミネコ

イスタンブール

ホテルの朝食は素晴らしかったです。特にスウィーツが豊富で、誘惑まみれでした。お初でいただくオリーブは、焼いた実もありました。ハーブも豊富です。写真のピラフのようなご飯も冷めていてもとっても美味しかったです。辛い香辛料は、ありませんね。どれも日本人の味覚に合った味付けです。

スウィーツは写真に収まらないぐらい出てきます。朝から夢のような毒。

 

チャイと柘榴ジュース ザクロ(Pomegranate)

トルコは世界最大の柘榴(ザクロ)生産国。街を歩けば、至るところで柘榴が売られ、ジューススタンドでは柘榴単体やミックスジュースが並んでいます。

旧市街のエジプシャン・バザールで、私も柘榴ジュースを購入。その場でギュッと絞ってくれるので、まさに100%天然のフレッシュジュースです。ほどよい甘酸っぱさが、旅の疲れをリフレッシュしてくれます。

さらに、トルコではザクロティーもよく見かけます。

・ 乾燥させた柘榴の実をそのまま・ 粉末にして量り売り・ ティーバッグタイプなど、

飲み方もシンプルで、温かいチャイにドライザクロを加えるだけでもOK。また、乾燥ザクロに熱湯を注げば、ほんのり甘酸っぱいザクロティーが完成します。冷えやすい季節には特におすすめです。

帰りの機内食では、柘榴の実を散らしたピラフが登場。緑のハーブとともに、プチプチとした食感、しかも麦飯を使っていたので、軽やかでとても美味しい一皿でした。

薬膳的ポイント

  • 柘榴(ザクロ) → 血を補い、美肌やアンチエイジングに◎
  • ハーブ → 消化を助け、胃腸を整える
  •  麦飯 → 体に優しく、食べ応えがありながらも軽い仕上がり

柘榴ジュース

帰りの機内食で左上、麦飯かハトムギっぽいピラフに柘榴の実が使われていました。

ガラダ橋の風景と鯖サンド

旧市街と新市街を結ぶガラタ橋は、いつも釣り人たちで賑わっています。橋の欄干には釣り竿がずらりと並び、バケツの中にはさまざまな種類の魚が。海の恵みを感じられる、イスタンブールらしい光景です。

橋の下は、まるで海の上のアーケードのようにレストランやカフェが軒を連ねるエリア。名物の鯖サンド(バルック・エキメッキ)を食べられる店を探していると、ちょうど声をかけられたので入ってみました。

イスタンブールを旅した人たちの口コミでは、鯖サンドには当たりハズレがあるとのこと。

パンが固すぎる、 厚すぎてお腹が苦しくなるといった意見も見かけましたが、私が食べたものは大当たりでした。

こんがり焼かれた鯖に、スライスした玉ねぎ、レタス、トマトを挟み、調味料はシンプルに塩とチリのみ。それにレモンが添えられていました。マヨネーズやマスタードといったこってり系のソースは使われておらず、素材の味を引き立てるバランスの良い仕上がりでした。味付けも基本は薄味で、途中でテーブルの塩を軽くふった程度。

焼きたての香ばしさと、鯖の脂の旨みを活かした素朴な味わいが、旅の思い出の一つになりました。

薬膳的ポイント

鯖(サバ)

鯖は温性に分類され、体を温める作用があります。

▶ 帰経(どの臓腑に作用するか)

脾・胃・肝・腎 に帰経し、消化器系や血の巡りを助け、腎を補う働きがあります。

• 血行促進 → 冷え性や血流の滞りを改善

• 脾胃を補う → 消化を助け、気を補う

• 肝を養う → ストレス緩和、眼精疲労の改善

• 腎を補う → 生命力を高め、持久力をつける

鯖はEPA・DHAを豊富に含み、血流を良くすることで知られていますが、薬膳的にも「血の巡りを良くし、冷えを改善する」魚です

https://www.instagram.com/p/DGGQ97wtobg/?igsh=c2Vta2t2dHltamo2
鯖サンド

茄子料理を楽しむイスタンブールの夜

ホテルの近くで食事とシーシャの両方を楽しめる店を探し、ドルマ(茄子と挽き肉の煮込み)をいただきました。イスタンブールでは、シーシャ(水タバコ)が楽しめるレストランやカフェを見つけるのはそれほど難しくなく、じっくり選べば自分に合ったお店が見つかります。

私が訪れた店では、前菜に濃い茶色に仕上げられた茄子の佃煮のようなものが登場。と同時に、スタッフがシーシャの準備を始めていました。今回選んだフレーバーはミックスハーブ。飲み物は、おすすめされたかなりハードなハーブティーを試してみることに。これは初めて味わう濃厚なハーブティーで、独特の風味があり、なかなか良い体験でした。

シーシャは、以前大阪の知人の店で初めて体験し、そのときはりんごフレーバーを試しました。今回は違うフレーバーに挑戦したかったので、ハーブ系を選んだのですが、期待以上の爽やかさと深みがありました。

前菜の後、いよいよメインのドルマが登場。予想以上にボリューム満点で、茄子の中に挽き肉を詰めたものと、グレープの葉で包んだものが、トマトペーストでじっくり煮込まれています。ただ、酸味が気になって食欲が思ったより進みませんでした。バランス良くレモンがあしらわれ、とても美しい登場でしたが、もっとお腹を空かせてからが良かったかも。

インスタでよく見かけるキラキラした飛びっきり美味しそうなビジュアルの料理も、実際に食べてみると意外と普通だったりすること、ありますよね。今回のドルマも、まさにそんな感じ。写真映えは完璧なのに、味はちょっと「おぉ…こういう感じか」と思ったり。

でも、旅先での食の体験って、味だけじゃなくて、その場の雰囲気や、自分の期待とのギャップも含めて面白いもの。結局、食べてみないと分からないのが醍醐味ですね!

スタンブールの気軽な外食、ロカンタを体験

イスタンブールの外食は、日本と比べて驚くほど高いわけではありませんが、やや高めの店が多く、あれこれ頼むと結構な金額になります。そこで、ビストロのようなスタイルの店を教えてもらいました。

シルケジの便利な場所にあるその店は、セルフサービス式。好きな料理を選んで前払いするシステムで、店内は多くの人で賑わっていました。相席になっても気にならないカジュアルな雰囲気が心地よく、さらに、食後の食器の返却も不要という気軽さも魅力的でした。

このようなスタイルの店は、「ロカンタ(Lokanta)」と呼ばれ、トルコの大衆食堂を意味します。家庭料理を提供する店が多く、種類も豊富で、一品ごとの量もたっぷり。

この日は、牛の煮込みと、トマトスープ、ココナッツスフレのようなデザートをいただきました。どちらも味は文句なしの美味しさで、大満足の食事でした!

ロカンタ

こちらのロカンタ▶️mapを開くBalkan Restaurant

グランバザール近くのお手軽レストランでキョフテを堪能

もう一つの気軽に楽しめるレストランは、有名なグランバザール周辺にありました。ここはケバブ専門店ですが、私が注文したのはキョフテ(トルコ風ハンバーグ)だったようです。

前菜には定番の紫玉ねぎとトマトが登場し、大きなナンが添えられていました。キョフテは、優しい味わいのラムのハンバーグといった感じで、ナン以外はちょうどいいボリューム。食べ過ぎずに済んだのも嬉しいポイントでした。

また、トイレが広めでホッと一安心。店内は地元のお客さんが多いのか、比較的空いていて落ち着いた雰囲気だったのも良かったです。

唯一の難点は、お店の場所が少し分かりにくかったこと。グランバザールは建物内のアーケードに広がっていますが、この店はその建物を出た南側にあります。周辺にはハンバーガーショップも点在しており、バザール内の観光客の多さに疲れたら(自分も観光客ですが…)、一度外に出てみるのもアリですね。

キョフテ

Gelgor Kebab Salome ▶️ mapを開く

アジア側で見つけた大きなロカンタ

イスタンブールのアジア側にも大きなロカンタがありました。QRコードで注文しようとすると、「そんなのないから、料理を作っているところで直接注文して」と言われました。

一皿の量がとにかく多く、一人では食べきるのが大変でしたが、何人かで行けばいろいろシェアできて楽しそう。さらに、デザートの種類も驚くほど豊富で、どれを選ぶか迷ってしまうほどでした。

トルコのレストランでは、塩のほかにチリペッパーが常備されていることが多いようです。サラダにかかっていたのも、胡椒やドレッシングではなくチリペッパー。でも、意外にも辛くなく、料理のアクセントとしてちょうど良い風味でした。

Kanata Lokantasi ▶️ mapを開く

ムール貝のリゾット詰めと衝撃のムール貝サンド

同じくアジア側では、トルコの代表的なストリートフードであるムール貝のリゾット詰めを少し食べてみました。

その前に、ムール貝のサンドを試したのですが、これがなかなかの美味しさ。しかし、問題は値段。ファーストフード店のようなカジュアルな店構えにもかかわらず、「何かの間違いでは?」と疑うほどの高さ。もしかして**ぼったくられた…?と感じるレベルでした。

少し距離があったのでタクシーを使って向かいましたが、コスパを考えると微妙。味の良さ以外の評価は★3以下ですね。

トルコ料理をざっと振り返ってみて

ここまでで体験したトルコ料理をざっと書き出してみました。

総じて感じたのは、デザート以外の料理は、素材の味を活かし、シンプルな味付けが多いということ。しかし、それが決して淡白というわけではなく、コクのあるスープやじっくり煮込まれたおかず、パイ包みの料理など、どれもしっかりとした旨みがありました。

また、揚げ物も意外と多いものの、ソースを上からかける料理はあまり見られませんでした。これは、私が高級レストランに行っていないからかもしれませんが…。

間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。また、補足する写真があれば、その都度、挿入、修正していきます。ご興味があれば、時折覗いてみてくださると嬉しいです。
次回の投稿は、トルコのデザートや美容関連商品にも触れていきます。

食旅その2はこちら

 

 

さんよすみよすみのTEA TIME 薬膳お菓子