春薬膳ランチのおにぎり作りは真鯛のほぐし身から
春薬膳ワークショップ大阪終わりました。実際、手を動かして作る時間が多かったので、参加された方も私もあっという間に時間が過ぎましたが、じっくり少人数で対話しながら食薬についてお伝えできたのではないかと思います。
前回の冬の薬膳アフタヌーンティーの会は、陰陽五行について、体質診断、舌診、食薬の生薬の違い、帰経について、腎についての解説までした後、ティータイムでした。
今回は初めての方も含め、陰陽五行の基本をおさらいしつつ、肝の働きが、活発になり過ぎる例、亢進してしまう例については、私が台湾で診断を受けた症例(台北旅その2.雙連朝市と中医クリニックで診察)を取り上げてお話ししました。

春のおにぎりに使った食材(食薬)たち
今回のおにぎりの具に使ったのは、桜えび・黒胡麻・白胡麻・ハト麦・赤紫蘇・松の実。ベースには真鯛のほぐし身を使いました。
薬膳では鯛は「脾と胃を補い、気を補い、消化を助ける」食材。体力をつけながら胃腸を整えてくれる、春にぴったりの一品です。
肝にアプローチする食薬として選んだのは、桜えび・黒胡麻・松の実、そしてスープに加えた枸杞子(クコの実)です。
体質分類と食薬の性質【食材の基本性質】
桜エビ:温性・鹹味(肝・腎を補う、カルシウム豊富)
黒胡麻:平性・甘味(肝・腎・大腸を潤す、血を補う)
白胡麻:平性・甘味(主に肺・大腸を潤す)
はと麦:涼性・甘淡(脾・肺・胃の熱を冷まし、湿を除く)
枸杞子(クコの実):平性・甘味(肝・腎を補い、
赤紫蘇:温性・辛味(気の巡りを良くし、胃腸を整える)

あなたはどのタイプ?体質別おにぎりの選び方
体質診断の基本は八綱弁証をもとに見ていきますが、日常では気・血・水・熱の4つで考えるのがわかりやすいです。
気が足りない/熱が足りない(冷え・疲れやすい)なのか、血が足りない(乾燥・めまい)なのか、水が足りない(潤い不足)のか、水が過剰(むくみ)なのか、熱がこもりやすいのか。
どれも当てはまらないという方は、春の肝に帰経する食薬を選ぶのもひとつの方法です。
体質別分類(4種類に分けてみると)
「気虚・陽虚」タイプ(エネルギー不足・冷え性)
· 特徴:疲れやすい、手足が冷える、顔色が白い、食欲不振
· 適する食材:
· 黒胡麻(気と血を補い、温めすぎない)
· 桜エビ(温性で腎陽を補助、カルシウム補給)
· おにぎり調合例:
黒胡麻+桜エビ+塩昆布+温かいご飯
→ エネルギーを補い、冷えを改善する組み合わせ
「陰虚・燥熱」タイプ(潤い不足・のぼせ傾向)
· 特徴:のどが渇く、手足のほてり、乾燥肌、不眠傾向
· 適する食材:
· 白胡麻(肺と大腸を潤す、乾燥を緩和)
· 枸杞子(肝腎の陰を補い、目の乾燥にも)
· おにぎり調合例:
白胡麻+枸杞子(少量)+梅干し+ご飯
→ 体に潤いを与え、虚熱を鎮める
「湿熱・痰湿」タイプ(余分な水分・熱が停滞)
· 特徴:むくみやすい、脂っぽい肌、口が粘る、暑がり
· 適する食材:
· はと麦(湿熱を排泄し、むくみを取る)
· 赤紫蘇(気の巡りを良くし、湿の停滞を防ぐ)
· おにぎり調合例:
はと麦ご飯(はと麦を混ぜて炊く)+刻んだ赤紫蘇+少量の塩
→ 湿熱を除き、すっきりとした味わい
「瘀血・気滞」タイプ(血の巡り・気の巡りが悪い)
· 特徴:肩こりが強い、生理痛、イライラしやすい、顔色がくすむ
· 適する食材:
· 赤紫蘇(気血の巡りを良くし、冷えも温める)
· 黒胡麻(血を補いながら潤いも与える)
· おにぎり調合例:
黒胡麻+赤紫蘇の漬物(刻む)+ごま油少々+ご飯
→ 血行促進と気の流れを改善
もっと超簡単3つの体質別3色おにぎり

もっと簡単に分ける場合は、気、血、水の状態で分けてみます。
◆気が滞りやすいタイプ のおすすめ食薬(イライラ・ストレス・ため息)
赤しそ・桜えび
赤しそ
気の巡りを良くする ● 胃腸の働きを助ける
桜えび
血を補う ● 体を温める
春は気が上に動きやすく ストレスで気が滞りやすい。香りのある食材で気の巡りを整える
◆血が不足しやすいタイプ のおすすめ食薬(目の疲れ・めまい・つかれやすい)
黒胡麻 ● 肝と腎を補う ● 血を補う
松の実 ● 血を養う ● 体を潤す
肝は「血」を必要とする臓器。 血を補うことで、目の疲れ、乾燥、疲労感を助ける。
◆ むくみ・だるさタイプ のおすすめ食薬(体が重い・むくみ・胃腸が弱い)
白胡麻・ハト麦(ヨクイニン)
白ごま ● 胃腸を助ける ● 体を潤す
ハト麦 ● 余分な水分を排出 ● むくみ改善
春は消化器が弱りやすく 水分代謝が乱れやすい体の余分な水分を整える。
調合の応用と注意点
相乗効果が期待できる組み合わせ
黒胡麻+枸杞子:肝腎を同時に補い、老化防止に(中高年向け)
はと麦+赤紫蘇:湿を取り除きながら気の巡りも良くする(
【注意点】
1. 桜エビ:アレルギー体質・痛風傾向の人は控えめに
2. はと麦:妊婦さんは多量摂取を避ける(子宮収縮作用の可能性)
3. 枸杞子:1日に10g程度まで(おにぎりなら5-6粒程度)
4. 赤紫蘇:温性なので、ほてりが強い人は少量に
【季節による調整】
春:赤紫蘇+黒胡麻(気の巡りを良くし、肝を養う)
